これからアジングを始める方のためにコスパが最強なアジングリールを実際に使ってみた経験からおすすめできる機種、番手、メーカーを集めました。
販売価格帯は1万円以下〜2万円台をメインで選定して紹介しているので参考にしてみてください。
コスパの基準は人それぞれの感覚で決まりますが、1円でも安いものが必ずしもコスパが良いというわけではなく「良いもの長く使い続けられてその道具が好きになり結果的にお買い得なものだった」というのがコスパ最強と言えるのではないかと考えています。そういう目線でチェックしていただけたら幸いです。
コスパが高いアジングリールの選定時に重要なポイント
コスパが良いアジングリールといっても、アジングを実践において重要なポイントとして
- 軽量でアジングロッドとのバランスが取れるもの
- 繊細な巻取りが可能なこと
- なめらかに機能するドラグ性能
- 細糸が巻けるシャロースプール
- 巻いて止めるの動作がクイックに行えること
特にアジングは誘いを行った後のたるんだ糸ふけの回収を的確に行えて、巻きすぎずテンションを掛けすぎずの巻取りの長さ、それを素早く行えるクイックさが重要です。
また釣行中は何度も繰り返し巻いては止めてという操作が多くあるので、長時間使っても集中力が保てる軽さのリールが理想でしょう。
ハンドル1回転80cm以内が理想
アジングリールは小さい誘いのアクションを行った後のわずかな糸ふけの分だけを巻き取り、スムーズにフォールに向かわせるために巻き取りすぎないローギア・ノーマルギアを使う方が多いです。
回転数 | 60〜70cm/1回転 (ローギア/ノーマルギア) | 70〜80cm/1回転 (ノーマル/ハイギア) | 80〜90cm/1回転 (ハイギア/エクストラハイギア) |
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アジング向け |
ローギア・ノーマルギアはハンドル1回転60cm〜70cm前後、ハイギア(HG)でも80cm前半までの範囲の巻取り長さのリールを選びましょう。※エクストラハイギアはアジングにはあまり向きません。
アジ以外にメバリングやそれ以外の釣りもやる可能性があるという場合にはハイギア寄りのリールを選ぶのも良いでしょう。ローギア、ノーマルギア、ハイギアは最終的には慣れ次第なので多目的な用途があるならハイギアを推奨します。
リールの自重は200g以下がおすすめ
最近のアジングロッドの傾向として軽量化が進んでおり、だいたい60g〜80gあたりのライトゲームロッドが増えています。それに伴いリールの重量は最低でも200g以下が望ましいです。
タックルの総重量は軽ければ軽いほど感度へ大きな影響を与えてくるので、使用するアジングロッドに合わせて適したリール選びが重要です。
ロッドとリールのバランスは装着した状態で、重心がリールシートもしくはグリップの前あたりで水平バランスが取れると操作性や姿勢などを考慮すると丁度いい感じです。
リール重量 | 130〜170g | 170〜200g | 200g〜 |
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アジング向け |
浅溝スプールの1000番、2000番を推奨
アジングの道糸は0.3以下のPEラインやエステルラインを使うため、スプールが浅い1000番もしくは2000番手のリールが最も最適です。
リール番手 | 500〜2000番 | 2000〜2500番 | 2500番〜 |
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アジング向け |
2500番以上のリールになるとライン巻取り量が増えて下巻きが必要になったり、スプール径が大きすぎるためにロッドの1番目のガイドに干渉しやすくジグヘッドの飛距離にも影響が出てしまいます。
ここでは1000番、2000番メインのアジングリールを紹介していますが、釣具屋さんなどで購入する際にはこの辺も考慮しながらリール選定をしましょう。
コスパ最強のアジングリール
実際にアジングで使用&テストしてきた経験からコスパ最高でオススメのアジングリールを紹介していきます。
① 24月下美人 X
相場14,000円台
月下美人はダイワのライトゲームの代名詞として人気で、この24月下美人Xはハイスペックながらエントリーモデルとして価格がリーズナブルで入手できるハイコスパリールです。
23レガリスが爆発的人気となりましたが、24月下美人Xはそのレガリスと同じ性能となるエアドライブデザインを採用し、ライトゲーム専用として低慣性で操作性に優れています。
パワーモデルのハンドルは40mmと短めでギア比も低めなのでアジングの繊細な「巻いて止める動作」とは非常に相性が良いです。
またマグシールドの抵抗感が程よく一定速のリーリングのしやすさからメバリングやベイトパターンのライトゲームとしても相性は抜群ですが、欲を言えばハイギア仕様が欲しかったところです。
ベールを締める際の金属反響音や朱色とブラックの個性的でかっこいいデザインと高級感は1万円前半のリールとは思えない仕上がりです。
② 23レガリス(ダイワ)
相場1万円以下
1万円以内の予算で最高コスパのアジングリールを探しているのであれば、現時点では迷わずこれ一択と言える「23レガリス」。
巻き出しが軽く、スムーズなリーリングができる「エアドライブデザイン」と、強さと軽さを兼ね備えたカーボン繊維を練り込んだ「ザイオンV」、魚の抵抗に合わせてなめらかに追従するドラク性能「ATD TYPE-L」、そしてねじ込み式ハンドル。
今までダイワ機の5万円以上するハイエンドリールに採用されていた機能を、1万円以下のこのリールに詰め込んだあり得ない性能を持ち合わせたハイコスパリールです。
アジのみ | アジ以外も狙う | |
おすすめ番手 | LT1000S (175g) LT2000S-P (175g) | LT2000S-XH (175g) |
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アジングに使うのであれば番手は1000番〜2000番がおすすめで、今後アジ以外のメバルも狙いたいのであればより安定した巻きが可能なハイギアモデルがおすすめ。
23レガリスを鯵道5Gのロッドと組み合わせてカマスを釣る動画
③ 22サハラ(シマノ)
相場7,000円台
アジングリールにおいて最も価格を優先するならこの22サハラ。
ねじ込み式ハンドルでガタツキもなく、サイレントドライブによるリーリングやHAGANEギアによる堅牢性を確保しているため価格を抑えつつも最低限の性能は確保したい場合は選択肢の一つとしておすすめです。
1000番や2000番だと重量がそこそこあるため、アジングに特化したいなら500番が200gを切る180gの重量でタックルバランスも整えやすいです。
④ 21アルテグラ(シマノ)
相場13,000円台
ハイエンドモデルに採用されいてるシマノの特性技術となる「マイクロモジュールギアⅡ」が搭載され、更には海水で長く使えるように水の侵入を防ぐ「Xプロテクト」を採用。
低価格かつ剛性を兼ね備え、快適に長く使っていきたい方にはおすすめのシマノの高コスパモデル。
ライントラブルを防ぐワンピースベールやサイレントドライブを搭載しており、キャストからリーリングのスムーズも含めこの価格帯では得られない安心感をもたらしてくれるリールです。
最初の巻き出しはのっぺりとしているものの、巻き始めると滑らかでじっとりとした巻きの誘いやフロートやキャロを使ったアジングにもおすすめできるタイプです。
クイックレスポンスシリーズとして少し安いミラベルがありますが、Xプロテクトが搭載されていないので2000円ぐらいプラスして手に入るこのアルテグラのほうが塩水に対する強度も高く長く使えるでしょう。
21アルテグラ+コルトUXで尺アジを釣る動画
21アルテグラでシーバスを釣る
こちらは2500番の少し大きめ番手ですが、2000番でも安心感があるリールなので色んな番手を揃えたいという人にもうってつけ。
⑤ 22ソアレBB(シマノ)
相場14,000円台
軽量カーボンCI4+を採用、Xプロテクトの防水機構やマイクロモジュールギアⅡ、ハイレスポンスドラグを搭載し、アジングなどのライトゲームに特化した専用モデル。
ソアレBBアジングのロッドと同じカラーリングなので、新しくリニューアルされた23ソアレBBアジングのロッドとの相性は抜群です。
アルテグラとほぼ同じ性能と価格帯ですが、ソアレBBにはハイレスポンスドラグが採用されています。そのためドラグを多様するアジングにはより特化している性能といえます。
⑥ 24ヴァンフォード(シマノ)
相場2万円前半
予算は2万円を超えてしまいますが、もしもここまでの予算を投じれるのであればシマノのクイックレスポンスシリーズの廉価版となる24ヴァンフォードがかなりおすすめ。
マグナムライトローターによる軽量化の実現と巻きだしの軽さはシマノリール中では兄貴分のヴァンキッシュの次に良いです。
巻く、止めるの動作がクイックなのでアジングでの誘いとフォールの待ちの動作を意のままに行うことができ、3万円以上はきついけども2万円台の予算でアジングリールを探しているのであればこのリールを推します。
20ヴァンフォードでヒラセイゴ(シーバス)を釣った動画
型落ちとなった20ヴァンフォードも値下げで狙い目
ルビアスは型落ちの20モデルも今チャンス
軽量かつ軽快な操作が魅力的なダイワの中級機種となるルビアスは長年多くのアングラーから支持されている人気モデル。
そして今年は24モデルが発売となり、今まで現役だった20モデルが型落ちとなって新型よりも約5,000円以上も安くお買い得です。
コスパ最強でおすすめのアジングリールまとめ
今回紹介したコスパが高いアジングに適したリールをまとめると以下のようになります。
これからアジングをしたい方におすすめのコスパ最強リール
巻き感 | 耐水性能 | 2000番の重量 | 価格とコスパ | 特徴 | 使用感 | |
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24月下美人 実売価格 13,000〜14,000円 | 190g | ライトゲーム専用リールで繊細な操作が可能な上、耐水性能もあり | 巻いて止めるやじっとりと巻き続けるリーリング両方にも長けておりドラグも優秀 | |||
23レガリス 実売価格 9,000〜10,000円 | 175g | エアドライブデザイン、エアドライブローターなどのハイエンド機種の性能を盛り込んだ低価格帯の最強リール | 巻きだしのスムーズさとドラグ性能がこの価格帯ではあり得ないほど優秀 | |||
22サハラ 実売価格 6,000〜7,000円 | 205g | 紹介しているリールでは最も安くお手頃で初心者におすすめのリール | 巻きだしは多少重く感じますが、アジングなどのライトゲームには十分耐えられる | |||
21アルテグラ 実売価格 12,000〜13,000円 | 185g | 汎用性が高く、剛性も高いシマノのハイコスパモデル | 初動だけが少し重いものの、巻き出すとスムーズで滑らかな巻心地でボディまわりは安心感がある | |||
22ソアレBB 実売価格 12,000〜14,000円 | 185g | ライトゲーム専用に設計されたレスポンスドラグと軽量化の最高バランスモデル | 巻きだしもそれなりに軽く、ハンドルの短さで細かなリールアクションがし易い | |||
24ヴァンフォード 実売価格 23,000〜25,000円 | 150g | シマノのクイックレスポンスシリーズで軽快なリーリングや本体ボディの軽量化でアジングには最も適している | 巻きだしの軽さはこの価格帯では他では見つからない機種で操作性はハイエンドモデルに負けないリール性能 |
価格を優先しつつも性能や操作感もしっかりと確保したいという方に、もっとも最強なコストパフォーマンスなリールを探しているなら「23レガリス」がアジングを始めるには最もおすすめです。
またアジング以外にもメバルなどのライトゲームやライトロックフィッシュなども試したいという場合には21アルテグラ、20ヴァンフォードあたりが良いでしょう。
以下では同じようにコスパが高いアジングロッドを紹介しています。
【おまけ】アジングにはハイギア、ローギアどっちがいい?
アジングはハイギア、ローギアどちらがいいか?という問題にぶち当たるかたもいると思いますが、正直言ってハイギアでもローギアでもどちらでもいいと思っています。ハンドル1回転80cm前後までは全然対応できると感じます。
移動距離を少なくして余った糸ふけだけを細かく回収したいならローギアとも言われますが、どっちか好きなギアを長く使い続けて居ればどんなシチュエーションにも慣れて対応できてくると思うんです。
ハイギアで巻取り量が多くなってしまうのなら、竿をさびいてライテンションを張って戻した分だけ巻き取るなどのクセをつけるでしょうし、ローギアならそのまま巻くでしょう。
色んなリールを試してしまうと頭の中でもごちゃごちゃしてしまいますし、いざ「フィールドでアジを釣るのが最終目的」なのに自分のアジングにおける操作が完成されていなかったらそれこそ釣果をあげることが困難になってくると思います。
これから釣りを始める方やアジング以外もやる予定があるのであれば、巻いて止めるだけの動作以外にも長時間ゆっくり巻き続けることにも適しているハイギアを選んでおけば間違いないかなと思っています。
「生涯コスパ最高」のアジングリールのおすすめ4機種
アジングに使うリールであってもそれなりに予算に余裕がある方や、今後長くアジングをしていくのであれば、以下の4つのリールがアジングにとって最強なリールです。
ライトクラスやミドルクラスよりも防水機能に優れ、操作性やドラグ機能も他を圧倒する優秀さ、そして何よりリール本体が軽量で近年超軽量化しつつある高感度&高性能なアジングロッドとの重心バランスの相性は抜群です。
24ルビアス(ダイワ)
新しくアップグレードされた24ルビアスはデザインがガンメタ仕様に変わり、エアドライブデザインを採用することによる操作性がさらに向上しアジングには特に最適化された仕様です。
金属に匹敵するZAION素材を使いタフさを保ちつつ、アジングに向いたLT2000番はわずか145gで軽量ロッドとのバランスも行いやすく最適。
予算が許せば24ルビアスはアジングに最高です
24セルテート(ダイワ)
ダイワからパワーと剛性を両立した万能モデルとして2024年に新たにアップグレードされた「セルテート」
そしてライトゲーマーには嬉しいFC(フィネスカスタム)仕様の小型番手がセルテートシリーズでは初登場となり、今までアジングで使いたかったという方にも今回のFC LT2000番台が170gとぴったりの重量感。
24セルテートは2個のベアリングを簡単に追加することでフルベアリング仕様になります。
ヴァンキッシュ(シマノ)
ここまでの価格帯になるともはや文句のつけようがない使い心地と、誘いを入れたアクションの後に軽く巻いて止めてフォールで待つまでに行うリーリングの操作のレスポンスはアジングリールとしては随一だと思います。
とにかく「巻いて止める」の動作に思いのままに操作ができるのがこのリールの凄さだと実感しています。
この機種に非常に似ているのは同じシマノから販売されている「24ヴァンフォード」です。ヴァンキッシュの1/2以下の価格で手に入れられます。
19ヴァンキッシュでライトゲームを実践した動画
23エアリティ(ダイワ)
ダイワの軽量&ハイエンドリールといえば間違いなくこのエアリティ。
エアドライブ関連の機能がすべて組み込まれ軽量化を実現しながらも金属ローターによる力強い巻心地と剛性も確保している恐ろしいリールです。
このエアリティの巻き感やドラグ性能を引き継ぎながらも価格が非常にリーズナブルで手に入れられる機種が「23レガリス」や「24月下美人X」ですが、重量は175g〜190gに対してエアリティは145g〜と非常に軽量で手元の感度をあげるなら断然エアリティ一択です。
23エアリティでサーフアジングを実践した動画
あくまでも低価格帯のコスパが高いリールを探している方がこの記事を読んでいるかと思いますので、これらのハイエンド機種は今後もしもアジングをある程度やり続けて次のステップアップで使ってみようかなという場合には最高におすすめです。
また最終的には長く数年も使い続けられる剛性や耐水性能が備わったリールが「ハイエンドながらも長い間使えるコスパが高いリール」となるはずなので、まずはお手頃なリールで鍛錬した後に検討してみても良いと思います。
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