ロックフィッシュゲームは、ボトムを探って多彩な根魚を狙える手軽さが魅力で、使用するリールもベイトリール・スピニングリールのどちらにも対応可能です。
中でもスピニングリールは、初心者でも扱いやすく、軽量リグの遠投性能やさまざまな釣りへの応用のしやすさといった汎用性の高さが魅力です。
- 「どんなスピニングリールを選べばいいの?」
- 「最も良い番手は?」
- 「コストパフォーマンスに優れたモデルが知りたい」

この記事では、ロックフィッシュに合うスピニングリールの選び方の基本から、ターゲットや釣り方に合わせたおすすめの番手、そして気になるコスパ最強モデルまで、分かりやすく徹底解説します。
ロックフィッシュにスピニングリールがおすすめの理由

ロックフィッシュゲームでは、ベイトリールも人気ですが、スピニングリールには以下のようなメリットがあり、特に初心者から中級者にとっては扱いやすい選択肢となります。
飛距離を出しやすい

特に軽量なリグ(仕掛け)を遠投したい場合に有利です。広範囲を探るロックフィッシュゲームにおいて、飛距離は大きなアドバンテージになります。※特に10g以下はスピニングリールの方が扱いやすさが断然。
ライントラブルが少ない

スピニングリールは構造上、バックラッシュなどのライントラブルが起きにくいため、釣りに集中しやすく、風の強い日でも比較的スムーズに扱えます。
汎用性が高い

スピニングリールを使えば、ロックフィッシュだけでなく、シーバスやエギングなど、他のソルトルアーゲームにも流用しやすいモデルが多いのも魅力です。
【基本】ロックフィッシュ用スピニングリールの選び方4つのポイント

次にロックフィッシュに合うスピニングリールを選ぶために、押さえておきたい4つのポイントを解説します。
番手(サイズ)の選び方
リールの番手は、そのサイズや糸巻き量を表す数値です。ターゲットの大きさや使用するラインの太さ、フィールドによって適切な番手は異なります。
おすすめの番手 | 狙うターゲットやシチュエーション |
---|---|
2000番~2500番 | メバルやカサゴ、ムラソイ、エゾメバルなど(30cm以下)のライトロックフィッシュがメインターゲット。漁港や堤防での繊細な釣りに向き。細めのPEライン(0.4号~0.8号程度)を使うシーン。 |
C3000番~3000番 | Cはコンパクトボディの略。2500番のボディに3000番のスプールが付いているイメージ。汎用性が高く、カサゴ、ソイ、小型のキジハタやアカハタ(30cm前後)などを狙うのに適しています。PEライン0.6号~1.2号程度が目安。 |
4000番 | キジハタ、アイナメ、オオモンハタ、クロソイ、アカハタ(40cm〜50cm)など、よりパワフルなターゲットや、根の荒い場所での強引なファイトが必要な場合。PEライン1.0号~2.0号程度を使用するシーン。 |
5000番 | 大型ハタ類や、磯からのハードロックフィッシュ、ショアジギングの要素も含むような釣りで、より太いライン、パワフルなファイトに応用。 |

3000〜4000番であればロックフィッシュの他に、シーバスやサーフ、スーパーライトショアジギング等さまざまな釣りに応用も可能です。
ギア比の選び方
ギア比は、ハンドル1回転でローター(ラインを巻き取る部分)が何回転するかを示す数値です。主に以下の3タイプがあります。
解説 | |
---|---|
ノーマルギア(PG) | ハンドル1回転が平均して70cm。 巻き上げトルクがあり、ゆっくりとルアーを操作したり、魚とのファイトでじっくり寄せたりするのに向いています。 |
ハイギア (HG) | ハンドル1回転が平均して80〜90cm。 ハンドル1回転あたりの糸巻き量が多く、ルアーの素早い回収や糸ふけの処理、手返し良くポイントを探るのに有利です。 |
エクストラハイギア (XG) | ハンドル1回転が平均して90〜100cm ハイギアのメリットをさらに高めたもので、特に広範囲をスピーディーに探りたい場合に有効です。 |
ロックフィッシュでは、魚に根に潜られる前に一気に浮かせる場面が多く、手前のテトラ帯や岩礁での根掛かりを避けるために素早い回収が求められることもあります。こうしたシーンを考慮すると、ハイギア(HG)やエクストラハイギア(XG)モデルが適しています。ハンドル1回転で85cm以上が理想。
ドラグ性能の重要性
ロックフィッシュとのやり取りでは、ドラグをしっかり締めた状態で根に潜られる前に一気に浮かせるのが基本。そのため、滑らかさなどのドラグ性能以上に、「最大ドラグ力」の強さに注目することが重要です。

平均して必要なドラグ力は5〜10Kgが目安です。3kg以下だと中型の根魚を相手にするとドラグが出されたり破損などのリスクも伴ってくるでしょう。
剛性・耐久性
根ズレや強引なファイトが多いロックフィッシュゲームでは、リールの剛性(ねじれにくさ)と耐久性も重要です。
ボディ剛性は金属製から強化プラスチック、カーボン系強化樹脂など様々までありますが、やはり金属製に近ければ近いほど物理的な剛性は高くなります。ただしここを重視すると吊られて価格も高くなります。

そしてパワーファイトとなると内部のギアの耐久性が大きく関わるため、負荷のかかるギア部分の素材や設計も重要です。
シマノならHAGANEギア、ダイワならタフデジギアやマシンカットデジギア(超々ジュラルミン)などがあり、低価格帯になればなるほど亜鉛ギアで耐久性が低くなります。
【番手別】ロックフィッシュにおすすめのコスパ最強スピニングリール
ここからは、前述の選び方をふまえて、各番手クラスごとにコストパフォーマンスに優れたおすすめのスピニングリールを紹介します。
実売価格で1万円台~3万円程度で購入できる、性能と価格のバランスに優れたモデルを厳選しました。
【2500番~C3000番クラス】30cm以下のライトロックフィッシュ向け
このクラスは、漁港や堤防でのメバル、カサゴ、小型ソイなどを狙うライトゲームに最適です。
23レガリス(ダイワ)

ZAION Vボディ&ローターによる軽量化と剛性アップ。エアドライブデザイン(エアドライブローター、エアドライブベール、エアドライブスプール、エアドライブシャフト)による巻き出しの軽さと操作性の向上で何よりもコスパに優れている。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:LT2500S-XH/LT3000-CXH
気になるのはやはり低価格帯ならではの耐久性ですが、小型メインのロックフィッシュがターゲットであれば十分耐えられる性能です。
ライトロックフィッシュ入門者から中級者まで幅広く。軽快な操作性を求める方。


公式ページ:レガリス
21ナスキー(シマノ)

HAGANEギア、サイレントドライブ、Xシップといったシマノ上位機種の技術を惜しみなく投入。コアプロテクトによる防水性能も備え、耐久性も期待できます。巻き心地の滑らかさにも定評があり、実売1万円台前半の人気モデル。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:2500SHG/C3000HG
ロッドを軽量にして操作性を高めたいという場合は、リール自重が少し重くバランスが手元重心によりすぎてしまうので、軽快さを視野に入れるなら20g軽い2500SHGを選ぶのもありです。
ライトロックフィッシュメインで手元重心で重めのリールを使いたい方や耐久性を少しでも高めたい方。

公式ページ:ナスキー
【3000番~4000番クラス】オールラウンドのロックフィッシュの定番
ロックフィッシュゲームで最も汎用性が高く、30cmを超える中型根魚相手でもパワーファイトでゴリ巻きでも耐えられる仕様のスピニングリールです。また多様なターゲットやフィールドに対応できるクラスです。
25アルテグラ(シマノ)

HAGANEギアやインフィニティドライブなど上位機種譲りの機構を搭載し、巻き上げの力強さと滑らかさを両立。高い耐久性と快適な操作性を備えながら、実売1万円中半でコストパフォーマンスに優れたモデル。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:C3000HG/C3000XG/4000XG
ロックフィッシュ入門者〜中級者で、コスパ重視かつ耐久性・巻きの強さも妥協したくない人におすすめ。

公式ページ:アルテグラ
23ストラディック(シマノ)

23ストラディックは、22ステラ譲りの「インフィニティクロス」「インフィニティドライブ」などを搭載し、耐久性と巻き上げ力を高めた中堅スピニングリールです。密巻き構造(インフィニティループ)をあえて非搭載とし、トラブルレス性と扱いやすさを両立しています。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:C3000HG/C3000XG/3000MHG/4000MHG/4000XG
価格と性能のバランスを高いレベルで求める方。長く使える信頼性の高いリールが欲しい方。

公式ページ:ストラディック
24カルディア(ダイワ)

25カルディアは、ダイワの最新技術「エアドライブデザイン」を採用し、軽快な巻き出しと高い操作性を実現したミドルクラスのスピニングリール。軽量かつ高剛性なZAION Vモノコックボディにより、剛性と防水性を兼ね備え、幅広い釣りに対応するコストパフォーマンスに優れたモデル。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:LT3000S-CXH/LT4000-CXH
軽さと操作性を重視しつつ、ロックフィッシュでも安心して使える剛性を求める中級者におすすめです。


公式ページ:カルディア
【4000番~5000番クラス】大型狙い・ハードロックフィッシュ対応
24セルテート(ダイワ)

24セルテートは、ダイワの最新技術「エアドライブデザイン」を搭載し、軽快な操作性と高い感度を実現したスピニングリール。アルミ製フルメタルモノコックボディにより、優れた剛性と耐久性を備え、パワフルな巻き上げが可能です。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:LT4000-CXH/LT5000-CXH
過酷なフィールドでも信頼できる剛性と巻き上げ力を求める、本格派ロックフィッシュアングラーにおすすめ


24ツインパワー(シマノ)

シマノ最上級リールの2番手という剛性が高いリールで、密巻き技術『インフィニティループ』により、飛距離が向上し、ライントラブルも軽減されます。金属ローターとHAGANEボディの組み合わせで、高剛性と滑らかな巻き心地を両立しています。
- 軽快さ:
- 耐久性:
- 価格:
- おすすめの番手:4000MHG/C5000XG
根から一気に引き剥がすパワーファイトを重視する上級~中級ロックフィッシュアングラーにおすすめです。

公式ページ:ツインパワー
まとめ:自分に最適な一台を見つけてロックフィッシュゲームを楽しもう

ロックフィッシュ用スピニングリール選びは、ターゲット、フィールド、そして自分の釣りスタイルによって、適した番手が大きく変わります。

この記事で紹介した選び方のポイントやおすすめモデルを参考に、自分にとっての「コスパ最強」の一台を見つけてください。
スピニング対応のロックフィッシュロッドはこちらで解説

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